一条工務店の”さらぽか”付アイスマートで家を建てて2年目も終盤。巷に溢れる、アイスマートの冬は全館床暖房で家中が乾燥してしまうのでは?という疑問。この問題に終止符を打つべく、1年間データ取得を続け検証しました。今回はそのデータを使ってアイスマートの乾燥状況をお伝えします。
毎年、冬に猛威を振るうインフルエンザや、報道が少なくなったとは言え、未だにコロナも収束せず。。現代人にとっての脅威であるウィルス。インフルエンザは昔から言われていましたが、コロナについても相対湿度が40~60%の場合において、感染者や死亡者が低下する状況が分かっており、冬場の湿度管理はかなり重要です。
我が家は、比較的レア?な”さらぽか”付のアイスマートなので、デシカントによる保湿制御が組み込まれています。梅雨や夏場の除湿で話題に出る事が多い”さらぽか”ですが、冬場の保湿機能がどの程度有用なのか、2年間の体感と1年分のデータでアイスマートの冬の乾燥状況を本日は公開します。
“さらぽか”をご検討の方も、アイスマートをご検討の方も参考にして頂けたらと思います!
結論:乾燥する! よって加湿器は必要!
結果の数値は冬場の相対湿度で、35~45%で推移しており、やや乾燥している状況です。
* 年間のグラフは、下記の相対湿度データを参照
* 今回使っているデータは、寝室での1日の平均値となります。
前提条件は次に記載しますが、加湿器1台+お風呂の扉は開けて家の中に湿度を供給しています。これで上記の湿度なので、対策無しでは乾燥する事間違いなしです。。
前提条件
地域:関東南部
家族構成:4人家族で、父、母、長男(4歳)、次男(0歳)
建屋:一条工務店 アイスマート(オール電化)+”さらぽか”
床面積:25.4坪(平屋)
加湿器:1台(DAINICHI HD-RX918)LDKに設置
適用床面積
木造和室:24 m^2(14.5畳)まで
プレハブ洋室:40 m^2(24畳)まで
加湿運転モード:標準で狙い湿度は50%
運転時間:24時間付けっぱなし。
給水は1日で1.5回は必要。(*1回では足りない)
冷暖房設備:
冷房:さらぽか+エアコンで、いつでもサラサラ快適仕様で運用
さらぽか(5~11月に25℃稼働)
エアコン1台(5~10月に26℃稼働 *設定温度は微調整している)
暖房:全館床暖房(11~5月で下記設定で稼働 *設定温度は微調整している)
床暖房設定値:真冬でもホカホカ仕様で運用
LDK:28℃
子供部屋2個:27℃
寝室:32℃ *足の無いシングルベッド3つを6畳に置いてるので効率悪い。。
その他:
”さらぽか”は保湿モード
お風呂については入浴後1時間換気して開けっ放しで乾燥させている。
各部屋のドアは開けっ放し。
相対湿度データ
まずは一般的に見られている相対湿度のデータです。
参考に年間の相対湿度の推移を、最寄りのアメダスデータと比較しています。
真冬の12月~2月は、だいたい35~45%で推移しているので、目標としたい50%に対しては、加湿器が有ってもやや低い乾燥した状態で過ごすことになります。
また5月中旬から10月上旬は、エアコンも”さらぽか”も夏仕様で稼働しているので、ビシッと湿度が抑えられています。
これらのことから、”さらぽか”については、保湿はそんなに期待できず、除湿に対しては効果が高いと言う事が分かると思います。何となく、皆さんが”さらぽか”より、”うるケア”を選ぶ気持ちは分かります。ただ、擁護しますが、夏の”さらぽか”の床は気持ちが良いです!
次は、最近気にする人が増えた、絶対湿度での比較をします。
絶対湿度データ
こちらが絶対湿度のデータです。
寝室のデータは、SwitchBot 温湿度計からで、アメダスのデータは、気温と相対湿度からTetensの式を用いて絶対湿度化しています。
結果としては、相対湿度の時よりはやや湿度がある感じです。
冬は、まぁまぁな湿度がキープされているようには思います。
*カッコ内は6Hr後のインフルエンザ生存率です
目標としたい絶対湿度 11g/m^3(5%)は未達。 *緑の実線
まぁOKな絶対湿度 7g/m^3(20%)は超えてる。 *緑の破線
夏は、ビシッと絶対湿度を抑え込んでおり、快適な理由がここからも分かります。
室内で干した時も洗濯物はめちゃくちゃ良く乾きます。データが物語っていますね。
とは言え、冬は湿度としては低いけど、室温が高いからそれなりの絶対湿度はあったかもなので、次で室温を確認していきます。
室温/気温データ
こちらが、室温と気温のデータです。
一日の平均値なので、夏は低めですし、冬は高めに感じると思います。
まずすごいのは、年間を通して室温が25~27℃で安定している事です。
全館空調ってすごいですね。。一年中快適な理由がここでも明確に分かります。
我が家は冬の室温高めなので、湿度は低めだけど、絶対湿度がまぁまぁなのは、ここに理由がありそうです。少し床暖房の設定落としたら、相対湿度上がるかもです。
ちなみに、冬場はこの室温と湿度でも微かに窓ガラスの隅に結露するレベルなので、一条工務店の窓の性能にも驚かされます!
次は集大成?の、室温と湿度から不快指数も求めてみます。
不快指数データ
以下が、不快指数の推移です。
緑の線の内側が快適な状態です。
赤の破線を超えると、”肌寒い/やや暑い”と言う状況で不快になります。
我が家の年間平均で72位なので、
数値の表現的には、”暑くない” というのが一年中の状態です。
体感としても合っていて、真冬もTシャツ短パンで過ごしており丁度良いです。
なので、体感的にも快適な生活が送れています。
まとめ
少し湿度の話からズレてしまっていますが、まとめると、、、
“さらぽか”+アイスマートは、加湿器等の対策を行えば、
若干乾燥気味だが、かなり快適な生活が手に入る。です。
前の家では、沸騰式の加湿器で50%の湿度をキープしていましたが、家の四隅で空気の流れが悪いところではカビが生えていたので、今の湿度環境は家にも丁度良いのかも知れません。
結果的に、人にも家にも丁度良いとこに”さらぽか”は調整していたことが分かりました。
以上、アイスマート/”さらぽか”の購入/導入で悩んでいる皆様の一助となる事を願います。